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ホップ 屋久島地ビール

その透明な麦汁に次に加えられるのがこちら!
なんだかわかりますか?こちらがビールの原料その2、「ホップ」!!
見た目は乾燥させたフキノトウみたいな感じですかね?緑色のカメノテ(屋久島の磯についてる亀の手のような甲殻類)のようにも見えます。

香りは…んー。ビールの香り!にどこかレモンのような酸っぱさ。あまり嗅いだことのないがしました。でもなんだか中毒性がありそうな危険な香り…(笑)

ホップ 屋久島地ビール

大きさはこのくらい。手のひらにのせてみると意外と軽くて少し力を入れて触ると、ホロホロと崩れます。ホップの中から出てくる「ルプリン」という黄色い粉があのビール独特の苦みと香りをもたらします。ちなみにこのホップの苦みや香りの強いビールを好む人たちのことを「ホップヘッズ」と呼ぶらしいです。

醸造所の一番右のタンクを使い、麦汁にホップ、そしてタンカンなどの「副原料」を加えてまず1度
煮沸します。ここでは風味づけ程度。208 リットル入るこのタンクの中を「グルグルグルッ」っと江川さんがかき混ぜる(専門用語でワールプールといいます)と、ホップの殻など不要なものがタンクに沈殿するそうです。そしてこれをいったん20度近くに冷却し発酵タンクへ。


このタイミングで酵母を加え、さらにもう一度ホップとタンカン(副原料)を加え漬け込みます。
発酵は約1週間。これを一次発酵と呼びます。最終的な香りづけはここで行っているそうですよ。


ビールの発酵には上面発酵と下面発酵があり、発酵に使う酵母の種類によって液体の上層部で
発酵が進むか下層部で下層が進むのかが変わります。前者が「エール」後者が「ラガー」と呼ばれるビールの発酵の仕方です。Catch the Beerのビールは上面発酵の「エールビール」。一般的に出回っているビールのほとんどは「ラガービール」で、すっきりとした味わいでごくごく飲めるのが特徴。一方「エールビール」は豊かな香りと深い味わいが特徴的です。大手ビールメーカーなどのビールを飲みなれている方からすると、少しだけ重たく感じるかもしれません。

また、意外にもこの一次発酵の時には空気を外に逃がすんだそうです。


そしてそして、1週間後、一次発酵を終えたビールは瓶や樽に詰められ貯蔵庫へ。瓶や樽の状態で約一カ月。ここでさらに発酵(二次発酵)・熟成された後に彼らは製品として出回ります。


直近に述べた通り、一次発酵を終えた状態では発泡がない状態です。つまり、二次発酵と熟成を経てあのビールの泡は誕生するのです!


完全に個人の主観ですが、Catch the Beerのビールは泡が細かく、口あたりがまろやかな気がします。それもこの自然発酵がゆえのおいしさのようです。

catch the beer 屋久島地ビール

製品として出回っているCatch the Beerのビール。実は、お店に並んでいるその瞬間も瓶の中では酵母が生きています。瓶の中でさらに発酵を続けるこのビールは、季節や保存期間、または樽(瓶)の中のどこの部分を飲むかによっても味が変わるそうです。


江川さん曰く、ハーブやスパイスを使ったビールはより熟成をさせた方がどっしりとした味わいに。フルーツを使ったビールはより早く、新鮮なうちに飲んだ方が香りがいいのだとか。是非参考にしてみてください!

catch the beer 屋久島地ビール

最後に、「裏面の商品表示を見たときに、Catch the Beerさんのビールのほとんどが”ビール”と書いてあるのに、なんでCEDAR(地杉を使ったビール)は”発泡酒”なんですか?そもそもビールと発泡酒の違いってなんなんでしょうか?なんだか発泡酒というと、どうしても、味が薄いとかちょっぴりチープなイメージが浮かんでしまうのですが…」
という、とっても初歩的な質問をしたところ、思いがけない真相が明らかになりました。


「ビールと発泡酒は日本の法律の定義に従って分類されています。まずはビールに使われている麦芽比率による分類です。ご存知の方もいるかもしれませんが、ビールは麦芽比率が50%であることが第一の条件です。麦芽率が50%未満のものが発泡酒に分類されます。現在の法律では、麦芽比率が低くなるとそれに伴いお酒にかかる税金、すなわち酒税が安くなります。つまり、発泡酒や第3のビールはもともと節税目的で麦の代わりに米などを使い、麦芽比率を抑えて作られた部類です。だからチープなイメージや味が薄いというイメージが頭に浮かぶのだと思います。しかし、Catch the Beerのビールはどれも麦芽比率100%なんですよ!」


ん!?!?!?
麦芽率100%!?!?


「私はビールを造りたかったので。節税目的のビールを造りたいわけじゃないんです。だから、CEDARは発泡酒と記載されていますが、酒税はしっかり「ビール」と同じ分払っています(笑)
じゃあなんでCEDARは発泡酒という記載なの?というところですね。それは、法律で定められたビールには、麦芽比率以外にも条件があるからです。ビールと記載するには、国が定めた副原料を使わなければなりません。タンカンやパッションフルーツ、コーヒーなど屋久杉以外のビールの副原料は国が定めた分野に当てはまります。ただ、屋久杉のような「木片」という分野は国が定める副原料には入っていないんですよ。だから、CEDARは「ビール」と記載することができません。」


なるほど…


そういうことでしたか。つまり、”CEDARは発泡酒だから他のビールより味が薄め”とか”CEDARは発泡酒だからチープ”というのは間違っていたんですね!!


申し訳ないほど初歩的な質問をしたと思いましたが、思い切って聞いてよかったです。


ビール造りは本当に奥が深い。麦芽や酵母の種類、ホップの量やそれを入れるタイミング、季節だったり飲むタイミングだったり、そこに加える副原料だったり…様々な要素が合わさってビールの味が決まります。研究を重ね、美味しさを追求したCatch the Beerのビール、ぜひご自身の舌でご堪能下さい!

catch the beer 屋久島地ビール

ぷかり堂では、CATCH The BEERのビールを各種取り扱っています。イートインスペースもございますので店内でのご飲食も可能です。またお土産用の瓶での販売は、島内でもあまり見かけないはず!?屋久島初の地ビールぜひともお試しあれ!

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